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LOVE魔王 第4話

タグ:LOVE魔王 魔王ふたり

グリフォン
ぎゃひゃあああああっ!!
琴葉 茜
お母さーーん!! お父さーーーんっ!!
月読ショウタ
起きろっ!
琴葉 茜
はっ!
沖縄あわも
悪い夢でも見てたようだねえ、君。
琴葉 茜
ここは? お家……じゃない?
月読ショウタ
今の私たちは街道沿いで野宿さ。忘れたのか?
琴葉 茜
ええと……私は……?
沖縄あわも
君は魔王軍に襲われた村の生き残りさ。

運が良かった。
月読ショウタ
そんで、この勇者さまに拾われて一緒に旅をしているんだろ。
琴葉 茜
……そっか。そうだったね。
月読ショウタ
私も同じような身の上だ。同情はしないけど、気持ちはわかるよ。
沖縄あわも
私がもう少し早く村についていたらと思うと心苦しいけど、
今更言ったところで詮無いことだから。
琴葉 茜
くそぉ……魔王め。
月読ショウタ
なんの必要があってやっているのか知らないけど、許せない。
沖縄あわも
だからこそ、私のような勇者が存在するのさ。
琴葉 茜
絶対魔王をやっつけて、勇者さま!
沖縄あわも
もちろんさ。しかし魔王はあまりに強大だ。
もっと強くなるまで今は我慢のしどころだよ。
琴葉 茜
わかったよ。
月読ショウタ
私も応援してます。
沖縄あわも
(とはいえ私で本当に勝てるのかなあ? 次の代に託すしかないかもだよ)
ト書き
やや離れた場所にて。
小日本(こにぽん)
ふむ。南の魔王は予定通りに侵略を行っているようだな。
ついなちゃん
北の王国の問題もあっさり片付いたし、これで私らも休めるね。
小日本(こにぽん)
世界が決められたシナリオに沿って動くよう見守るのが我らの仕事。
ついなちゃん
日々好日のようでなによりさ。
小日本(こにぽん)
ふむ、南の王国といえばあの幼女がいたな。
ついなちゃん
あの変な魔法もどきを使う女の子かい?
小日本(こにぽん)
あれからどうなったか。
ついなちゃん
特に目立つ異変はないから無事には違いないだろうさ。
小日本(こにぽん)
そうなのだが、どうにも胸騒ぎがしていかんのだ。
ついなちゃん
実は私も。どうもあれは実に嫌なものだったよ。
小日本(こにぽん)
今からでもあの子供を消しにいくべきだろうか?
ついなちゃん
あんな小さな子には気が進まないけど、そうした方が私らも安心だ。
小日本(こにぽん)
では、この「魔弾」を放ち、あの子供を消滅させるとしよう。
こいつなら相手がどこにいようと百発百中だ。
九州そら
待て。
ついなちゃん
南の魔王!
小日本(こにぽん)
なぜ私たちの場所を?!
九州そら
ふふん、ちょっとな。

それにしても私の領土ではしゃいでくれているようだな?
ついなちゃん
なにもしちゃいないよ。
小日本(こにぽん)
我らの仕事は知っておろう。
九州そら
「世界のあるべきシナリオ」通りに世界を動かす……だったか?

ご苦労なことだ。
小日本(こにぽん)
そうだ。だからお前に用はないし、お前にだって用はなかろう?
ついなちゃん
私らは所詮世界の裏方さ。
魔王なんかが関わったところで得なんかないだろ?
九州そら
おやおや。せっかくの同じ「超越者」同士だ。
久闊を叙してもいいんじゃないか?
小日本(こにぽん)
私たちが貴様に仲間意識など持っているわけなかろう。
九州そら
つれないなぁ……。ふふん、まあいいか。
私は少しお前たちに用がある。
ついなちゃん
なにさ?
九州そら
さっきお前たちが消そうとした少女、見逃してやってくれ。
小日本(こにぽん)
なに?
ついなちゃん
魔王が女の子の助命を頼むってのか?
なにを企む?
九州そら
私の趣味さ。
あの幼女、今は私の監視下にあってな。
監視対象がなくなると退屈になる。
小日本(こにぽん)
あの子供になにがある?
九州そら
わからん。だから見張ってる。
ただの酔狂で終わる可能性が高いだろうが。
ついなちゃん
あんたは存在自体が酔狂だけどねえ。
そうなるとますます見逃せなくなってきたね、あの子供。
小日本(こにぽん)
いきるな。緊張し過ぎだ。魔王に見透かされてる。
九州そら
さすが、「O・N・I」の筆頭。器が違うな。
小日本(こにぽん)
お前に褒められても嬉しくないな。

いいだろう。こちらとてあの子供は持て余しそうだ。
魔王直々に見張ってくれるならそれを利用させてもらおう。
九州そら
それが賢いやり方だな。
ついなちゃん
あんたにビビって引いたんじゃないからね、思い違いをしないでよ?
九州そら
わかってる。
互いに実力は知ったもの同士だ。
小日本(こにぽん)
……お前、少し変わったか?
九州そら
ふふん?
ついなちゃん
小日本(こにぽん)
……いかな南の魔王とて、「世界のあるべきシナリオ」から外れるようなことがあれば……。
九州そら
取り越し苦労だな。
そもそも私が「あるべきシナリオ」の中身を知っているはずもないからな。
それに背きようもないだろうに。
小日本(こにぽん)
その通りだ。それが道理だ。しかし……。
九州そら
無駄な悩みを背負わずに、素直に家に戻ってふたりでいちゃついていたらどうだ?
ついなちゃん
大きなお世話だよ。
小日本(こにぽん)
ふん、世界創世のときから変わらずの軽口だな。

ここは引かせてもらおう。お前の相手も疲れたからな。
九州そら
私は楽しい時間を過ごせたよ。感謝しよう。
ついなちゃん
ふん。海が近いから、わざわざ塩をまく手間が省けたよ。
小日本(こにぽん)
では。
九州そら
いったか……。
漆黒のめたん(四国めたん)
魔王さまー! 夕飯の時間ですよー!
九州そら
おお、四天王が呼ぶ声がする。
早く城に戻らんとまたご飯を減らされてしまう。
漆黒のめたん(四国めたん)
本日はTKG! たまごがけご飯の日ですよー!
九州そら
ふふ……ぬめぬめ。ふふふっ、ぬめぬめか……。

さて、行くか。
沖縄あわも
んんっ?!
琴葉 茜
どうしたの?
沖縄あわも
今、なんかすごい魔力の塊が飛んでいったような……?

気のせいか?
月読ショウタ
ほいほーい! ご飯ができましたよ!
琴葉 茜
うわあ、私と同じくらいの歳なのに料理なんてスゴいなあ。
月読ショウタ
へっへっへ、実家が飯屋だったからね。
沖縄あわも
うほぉ、ひさびさに料理らしい料理が食べられるわ!

携行食ばかりじゃさすがに力出ないもの。
琴葉 茜
勇者さま、料理できないの?
沖縄あわも
うっ! そこはまあ、勇者の訓練で忙しくて?
月読ショウタ
さあさあ、食べて食べて!

暖かさこそが、最高の調味料だよ!
ト書き
続く。