オリンピックの歌手にボカロを使うのはどうでしょう?(東北ずん子も)
四年に一度の祭典がやってk……おめでとう東ky……やったぞ東ky……招致成功おめでt……!! 言いたいことも言えないこんな世の中じゃ……。
(――函館・某ホテル――)
ビュッフェタイムの食堂に、幼い声の悲鳴が響き渡ります。
『お客さまからのご要望にお応えして、当バイキングのメニューを一新いたしました 店長』って書いてあるで……。しかもこれ、先週の告知や。 http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-47.html
ちゃんこたちは、青森でめろんと落ち合ったあと――、ついでだから、という理由で、敵情視察(という名の北海道観光)に来ていました。
七個目のこしあんのどら焼きを緑茶で流し込みながら、しのびが口を尖らせます。
いくらだけではありません。函館名物のイカをはじめとする海産物、そしてバターを使ったケーキやクッキーなど、北海道ならではの食べ物がことごとくこしあん製品に変わっています。
……ああ、ああ。分かった。くれぐれも気をつけろ。では、切るぞ。 http://tohokuzunko.blog.fc2.com/blog-entry-48.html
ちゃんことしのびがくだを巻いていると、携帯が鳴ったために離席していたつるぎが戻ってきました。通話の相手は、ずん子のようです。
と、唸りながら、しのびは九個目のどら焼きを食べています。バイキング形式の食事では元を取らないと気が済まないタイプのようです。
目を細めて、つるぎがちゃんこの前に跪きます。
しのびは牛乳を持ってきました。あんこに合うこともあって、北海道の名産品としてはこの場で唯一生き残りを許されたようです。
言い淀んだつるぎを見て、ちゃんこが首を傾げます。
つるぎは頷いて、虚空を見つめるように遠い目をしたあと、
――二、三度頭をかいて、小さく溜息をつきました。
(――東北家・リビング――)
東北家の畳に、ライダースーツの女性が恍惚とした表情で横たわっています。すらりとした手足を無造作に投げ出し、頬を上気させて天井を見つめる様はなかなかに耽美でしたが、
その場にいる面々は、氷点下まで冷めた視線で彼女を睨んでいました。
そう。めろんが頭を乗せているのはずん子のふとももの上。彼女はいわゆる「ひざまくら」を堪能しているのです。
イライラがMAXに達したうさぎの一撃によって、めろんは身体をビクンと震わせて跳ね起きました。
ちなみに、ずん子にはめろんの『魅了』術がかかっているようです。言葉一つで指示に従うずん子の姿は、某「大都会」による金色の塩事件を思い出しますが――、あの時と違って、ずん子にはちゃんと自我が残っています。
容赦のないめたんの一言に、ずん子が崩れ落ちます。『立て』という指令が解けてしまったようです。
咄嗟にフォローに入ったクラスメイト二人――ずん子とめたんの言葉を、うさぎはにべもなく切り捨てます。ただ、そのおかげでうさぎは幾分かすっきりした表情になりました。
楽しげに微笑んで、めろんが改めて髪の毛を掻き上げます。夕張メロンの色をした粒子が向かう先は、めたんのようでした。
暴かれたら爆死する妄想を多数抱えているめたんが、露骨に顔をしかめます。そうでなくても、欲望を表出させられるというのは快いものではありません。
「バァイ」と右手を振って、めろんは格好良くスーツを鳴らし、東北家の玄関へと向かいます。そして、そこに停めてあった大型のバイクにまたがると、ずん子にウインクを飛ばして、一気にエンジンをふかしました。
ずん子がそう叫ぶと、イタコたちもその意味を理解します。うさぎなどは「……………………あの毒舌が?」と信じられないような表情をしていますが――、もし、めろんの言うとおりであるとするならば。
――東北家の中から、盛大なくしゃみが響き渡りました。
――一方そのころ、失意のうちに函館を去ろうとしたつるぎたちは函館空港にて「お客さまの『力士ロボ』が重量オーバーのためご搭乗いただけません」と宣告を受け、陸路への変更を余儀なくされていましたが――、それはまた、別のお話。
――おわり――
次回はこちら http://inove.jp/ivsid1454












































