ずん子ちゃん、ズンダーZロボに乗る。
ずん子ちゃんの住む部屋。
うーん、むにゃむにゃ……もう食べられないよう……。
ずん子ちゃんの夢の中。
なぜずんだ餅が点々と道に落ちているのでしょう?
食べきれないじゃないですか!
食べきれないじゃないですか!
よく来たな、ずん子ちゃんよ。
あれ? きりたんちゃん?
もしかしてこのずんだ餅はきりたんちゃんが?
もしかしてこのずんだ餅はきりたんちゃんが?
その通り。
ずん子ちゃんを導くためにな!
ずん子ちゃんを導くためにな!
普通にケータイで連絡すればいいんじゃ……。
ずん子ちゃんよ、お前には使命がある!
へ?
きりたんちゃんの雰囲気がいつもと違うなあ。
きりたんちゃんの雰囲気がいつもと違うなあ。
その使命を果たすためにはずんだ餅をこよなく愛するものが必要だったのだ!
そう! 道に落ちてるずんだ餅を躊躇なく食べるくらいの愛が!
そう! 道に落ちてるずんだ餅を躊躇なく食べるくらいの愛が!
なんだか意地汚いっていわれてるような気が……。
それで、私に用なの?
それで、私に用なの?
ズンダーZロボだ!
ズンダー……え?
地球の平和を守るため、ずん子ちゃんはズンダーZロボとして戦うのだ!
なにいってるの、きりたんちゃん?
早くしろ、乗らなければ帰れ。
じゃ、私、帰るので……。
こらーっ! 逃げちゃダメだ! 逃げちゃダメだ!
帰れっていったの、きりたんちゃんじゃないですか……。
こいつが第三の適合者か?
おお、いたこ博士。
博士? いたこちゃんが?
いたこでいい。
ずん子ちゃんよ、このズンダーZロボがあれば
お前は神にも悪魔にもなれる!
ずん子ちゃんよ、このズンダーZロボがあれば
お前は神にも悪魔にもなれる!
なんか混ざってませんか?
見るのだ! ずん子ちゃんよ!
これが!
神か悪魔か!
ズンダーZロボ!
神か悪魔か!
ズンダーZロボ!
おおっ!
って、ダンボール箱?
それに「ズンダーZロボ」ってマジックで書いてある。
って、ダンボール箱?
それに「ズンダーZロボ」ってマジックで書いてある。
正確にはロボットではない。
対メカロボ用ダンボール型決戦兵器ズンダーZロボだ!
対メカロボ用ダンボール型決戦兵器ズンダーZロボだ!
いや、ただのダンボールですよね?
早くしろ、でなけれ帰れ。
だから帰るっていってるじゃないですか。
しかたない、予備が使えなくなった……めたん、お前が出ろ。
う、うう……!
ずん子ちゃんの代わりに私が出なくては……。
ずん子ちゃんの代わりに私が出なくては……。
あ、めたんちゃん、元気そうだねー。
ズンダーZロボの操縦者として選ばれしものの恍惚と不安!
深淵をのぞき込むものはまた深淵からも見られているのだ!
深淵をのぞき込むものはまた深淵からも見られているのだ!
なあんだ代わりがいるなら余計私は不要じゃないですか。
ずん子ちゃん、この世に不要な人間なんていないのよ。
なにいってるんですか?
ここは!
私の代わりに乗るのが主人公じゃないですか!
私の代わりに乗るのが主人公じゃないですか!
え? なんの主人公なんですか、私?!
早くしろ、でなければ……。
帰るっていってるでしょ!
ええい! 仕方ない!
手伝え、めたん!
手伝え、めたん!
ガッテン!
うわっ! 無理やりダンボールを被せられてしまいました!
よし! 射出口に運べ!
よっしゃ!
えいほ! えいほ!
うわわわわ! やめてください!
よーし、プールの底が割れるから、そこから発進せよ、ずん子ちゃん!
紅の翼も用意してあるから安心しろ!
もちろんダンボール製の。
もちろんダンボール製の。
どんな罰ゲームですか、これは!
3! 2! 1! ゼロ!
発射ーーーーーっっ!!!
発射ーーーーーっっ!!!
どひゃあああああああああああ!!!
いやあ、あの発進のスピードがきつくて。
あれで私もダメージくらっちゃったんですよねえ。
あれで私もダメージくらっちゃったんですよねえ。
スピード感が大事だからな、やむを得ない。
ずん子ちゃんならあの衝撃に耐えられるはず。
ど、どうやら地上に?
ダンボールがなければ即死でしたよ、あの発進の衝撃は。
ダンボールがなければ即死でしたよ、あの発進の衝撃は。
……。
あれ? 九州そらちゃん?
いつ九州から?
いつ九州から?
気をつけろ! ずん子ちゃん!
そいつがメカロボだ!
そいつがメカロボだ!
ええ?!
って、きりたんちゃんたちがなぜここに?
って、きりたんちゃんたちがなぜここに?
いや? 普通にエレベーターで。
応援しに来たわよ!
私もエレベーターでいいじゃないですか!
ロボットものの美学がわかってないな、ずん子ちゃんは。
発進シーンは見せ場のひとつだぞ!
というわけで力いっぱい応援するから。
応援だけ?!
さあ! 戦え、ずん子ちゃん!
というか、相手はそらちゃんじゃないですか。
なんで戦わなきゃいけないんですか!
なんで戦わなきゃいけないんですか!
でなければ死ぬのはお前だぞ、ずん子ちゃん!
え? 死ぬ前提なの?
……私は。
あ、そらちゃん。
私はメカロボではない。
アンドロイドだ!
アンドロイドだ!
知ってるけど?
え? そうなの?
メカロボって、きりたんちゃんたちが勝手にいってるだけだし。
そうか、ずん子ちゃんはわかってくれてるのか。
うん。何度も聞いてるし。
おお……私の目から流れ出るものは……。
これが「涙」?!
これが「涙」?!
え?! ちょろすぎでしょ、いくらなんでも!
私は、ずん子ちゃんによってひとの心の優しさを学んだ。
これからは戦いをせず、ひとびとのためにこの力を使おう。
これからは戦いをせず、ひとびとのためにこの力を使おう。
そらちゃんがそれでいいなら、私はいいけど……。
いいのかなあ?
いいのかなあ?
こらー! なにやってるんだ、ずん子ちゃん!
そいつはメカロボだ! 破壊するのだ!
そいつはメカロボだ! 破壊するのだ!
そうだ、フルボッコだ!
やっちまえー!
もう、みんな困ったさんだなあ。
こうなったら、「ズンダーZビーム」!
……なんて。
こうなったら、「ズンダーZビーム」!
……なんて。
うわあ!
どひーっ!
おひゃーっ!
か、軽い気持ちでやったら視界全部が焼け野原に……!
ズンダーZロボって本当にスゴかったんですね……。
ズンダーZロボって本当にスゴかったんですね……。
大変だ、ずん子ちゃん。
これで君は人類の裏切り者だ。
これで君は人類の裏切り者だ。
そ、そうなんですか?!
軽い冗談でやっただけなのに?!
軽い冗談でやっただけなのに?!
仕方ない。
このままふたりで愛の逃避行をするしかない。
このままふたりで愛の逃避行をするしかない。
えええーーーっ!
もはや君はただの概念と成り果ててしまった……。
え?! え?! えええええ?!
というわけで君の頭のリボンをくれ。
だからいろいろ混ざってますよ!
ずん子ちゃんの住む部屋。
起きてください、ずん子ちゃん。
ずん子ちゃんったら!
ずん子ちゃんったら!
はっ! 夢?!
まだ寝ぼけて。
今日は朝早くから仕事があるんでしょう?
今日は朝早くから仕事があるんでしょう?
そうか……良かったー。
悪夢でも見たんですか?
うん、大変だったんだよ。
こうね、「ズンダーZビーム」ってやったら……。
こうね、「ズンダーZビーム」ってやったら……。
ビカーーーーッ!!
ドカーーーーーーーーン!!!
ドカーーーーーーーーン!!!
は、はわわ!
視界全部が焼け野原に!
視界全部が焼け野原に!
な、な、な、なんで!
まだ夢の中だったの?!
まだ夢の中だったの?!
終わり。