アニメ

キンムカムイ

北海道を応援するキャラサミで日本史上最大の獣害事件をモチーフにしたお話を書いて見ました。
キンムカムイとはアイヌ語で「山の神」という意味です。
ト書き
蝦夷地と呼ばれた北海道。
人里離れた山道を歩いている。星田すずらん。田打桜。時希つつじ。鹿野菜々花
背中には女の子には似つかわしくない猟銃を背負っている
時希 つつじ
まだ着かないのですかぁ~
星田すずらん
疲れたワンねェ~つつじちゃん。たしかこのへんだと思うワン
田打 桜
セタ。ここが三毛別の六線沢と呼ばれていた村があったところかい?
星田すずらん
100年前、ヒグマに襲われた村だワン。さくらちゃん
時希 つつじ
なんでそんな怖いところに来たんですかぁ?
田打 桜
つつじ。気がつかなかったと思うが私らはマタギとしてここに来て。最近この辺りの里山にクマが出て農作物や家畜のエサを荒らしているから退治を頼まれたんだな
時希 つつじ
え~~~~!!気がつかなかった
ト書き
この女の子たちは100年前。この地で村人たち7人を食い殺したヒグマを射殺したマタギの末裔たちなのである
時希 つつじ
知らなかった。そういう設定なのですね~
星田すずらん
そういう事だワンねェ~。
田打 桜
ところでなぁ。ナナカ
ト書き
キノコを食べているエゾシカ?の方を見るさくら。
田打 桜
のんきにキノコなんか食べてる場合か!!
ナナカ
はっ!美味しそうだからつい・・・
時希 つつじ
美味しそうなら、それは仕方ありませんね~
田打 桜
そんなところでエゾシカなんかになっていたらヒグマのいいエサにされてしまうぞ!
鹿野菜々花
それはいやですぅ~
ト書き
彼女たちは普段は人の姿をしているが本能が勝った時にそれぞれ動物の姿に変わってしまうのだった。
星田すずらん
狩られた動物さんたちの呪いかしらワンねェ
ツツジ
きっとそうだわ~
田打 桜
川で泳ぐな~~!魚おんな!
ツツジ
失礼しちゃうわ。ト・キ・シ・ラ・ズよ
田打 桜
どいつもこいつもヒグマのエサにしかならない奴らめ。
星田すずらん
そういうさくらはサクラマスで美味しそうだワンねェ
ト書き
ボカン!!
セタ
グ~で殴った~
ト書き
頭にできた。たんこぶを押さえるセタ
と。その時竹やぶから黒い。いや緑色の影が飛び出してきた
メロン熊
ガ~~!!
星田すずらん
でたワン!!
時希 つつじ
出たです~
鹿野菜々花
出たんですね
田打 桜
出やがったな!
ト書き
突如現れたヒグマにそれぞれに銃を構える。四人
メロン熊
!!
ト書き
脱兎のごとく逃げ出すヒグマ。追いかける四人
星田すずらん
見失ったワンねェ
田打 桜
逃げ足のはやい奴だな
時希 つつじ
やっぱりきちんとフォーメーションを組まないとダメですね~
鹿野菜々花
でも・・・なにか・・
星田すずらん
どうしたワン。ナナカちゃん
鹿野菜々花
いえ。気のせいかしらあのクマさん悪いクマではないような・・・・
田打 桜
とりあえず今日はここで待機だな。
ト書き
テントの中でそれぞれくつろいでいる
鹿野菜々花
どうして私たちは動物の姿に変わる。こんな呪いをかけられたのでしょう?
田打 桜
さあな。神さまの気まぐれじゃあないのか
時希 つつじ
作者の都合ですわ・・・
ト書き
ボカン!
ツツジ
すぐ殴る~~
星田すずらん
この力を使って何かしなさいという事じゃあないかしらワン
田打 桜
なにを?
星田すずらん
それはまだわからないワンけど・・・
ト書き
夜もだいぶ更けたころ。物音が聞こえた。
田打 桜
起きろ。
ト書き
見張りをしていたさくらがみんなを起こす。
鹿野菜々花
お昼のクマさんかしら?
星田すずらん
たぶんそうだワンねェ
ト書き
銃を四方に向けて構える
時希 つつじ
夜くらいゆっくり寝ていたらいいのに
ト書き
ゆっくりとテントのまわりを回る足音が聞こえる。やがて銃の気配に気づいたのか
遠くなっていく足音
田打 桜
どうやら夜のご挨拶に来ただけだな
星田すずらん
そんな気遣い無用だワン
ト書き
苫前の山々に朝日が輝く
さくら。セタ。つつじ。ナナカそれぞれの想いで準備をしていた
田打 桜
よし!いくぞ!
ト書き
見晴らしのいい小高い丘に立っているさくら。つつじとナナカは二方向から追い立てる。セタは尾根に待機してヒグマを仕留める段取りだ
すると昨日のヒグマがさくらの視界に入った
田打 桜
しょーぶ!!
ト書き
勝負との掛け声とともにヒグマとの狩りが始まった
猟銃を空に向けて撃ちながら進んでいく
時希 つつじ
しょ~ぶ!
鹿野菜々花
しょ~~ぶ!
メロン熊
!!!
ト書き
猟銃の威嚇射撃に追い立てられ尾根に向かっていくヒグマ
ヒグマは危険を感じると尾根に逃げる性質があるらしい
星田すずらん
きた・・ワン
ト書き
木の陰に隠れてじっとその時を待っていたセタの近くにヒグマが現れた
あとは引き金を引くだけで終わるはずだった
星田すずらん
ワン??
メロン熊
・・・・・・
ト書き
動かないヒグマ動けないのか
なぜか「このヒグマではない」とセタの頭の中で声がしたような気がしていた
つつじとナナカが追いつく
時希 つつじ
どうしてセタちゃんは撃たないのでしょう?
ト書き
ヒグマに近づいて行くナナカ。それを見たセタ引き金に力を入れる
鹿野菜々花
待って!セタちゃん
星田すずらん
ナナカちゃん!
鹿野菜々花
クマさん。怖くないわよ
ト書き
やさしくヒグマに声をかける
メロン熊
がお
鹿野菜々花
もしかしたらお友達になりたいの?
ト書き
ナナカの問いにうなずくヒグマ。驚くセタとつつじ
時希 つつじ
え~~!
星田すずらん
わん!!
ト書き
見た目と違ってとてもおとなしいヒグマだった
田打 桜
どういうこと??こいつじゃあないのか?
星田すずらん
この近くの牧場に悪さをしていたのはメロン熊さんじゃあないワンねェ
田打 桜
見たまんまな名前だな
鹿野菜々花
じゃあ他にクマさんがいるのかしら
時希 つつじ
ねえ~
ト書き
メロン熊と一緒に山を下りる
モブ1
このクマじゃあなくてもクマなんだから殺してしまえ!!
モブ2
本当にそのクマじゃあないのかい?早く射殺して!
星田すずらん
そんな訳にはいかないワン。目標と違う動物は殺さないワン
時希 つつじ
それが山から命をもらうマタギのルールなのですぅ
鹿野菜々花
メロン熊さんはきっとみなさんのお役にたちたいと思って里山に下りてきたと思うわ
メロン熊
がおがお
田打 桜
素直だな
ト書き
駐在が駆けてくる
モブ4
大変だ~!クマだ~~!
ト書き
走り出す四人
田打 桜
これは・・
星田すずらん
ひどいありさまワンねェ
ト書き
牧場の建物の一角が見事に破壊されていた
鹿野菜々花
やはり別のクマさんがいたのですね
時希 つつじ
足跡があるわ
ト書き
クマが残したであろう足跡がそこにはあった
田打 桜
かなり大きいな・・
ト書き
単純に足跡の大きさは体の大きさに比例する
星田すずらん
3メートルってところかワンねェ
田打 桜
よしもう一回山に戻るぞ
鹿野菜々花
メロン熊さんおとなしくしていてくださいね
メロン熊
がお
ト書き
足跡を追って山に入る四人
ト書き
田打 桜
さてどうやってそのクマをおびき出すかだ
ナナカ
わたしが囮になりますか?
星田すずらん
それはダメわん!ナナカちゃん!あぶないワン!
時希 つつじ
じゃあセタちゃんがにおいで追跡するとか
セタ
いま鼻の調子が悪いワン
鹿野菜々花
100年前のクマ事件の時は女の人ばかりを襲っては食べていたみたいよ
時希 つつじ
そのクマ。オスだったのかなぁ
星田すずらん
ということは・・・わん?
鹿野菜々花
私たち女ばかりですねー
田打 桜
今日のクマが女ばかりを襲うって事はないだろう
時希 つつじ
それが~襲われたみたいなんですよ~
ト書き
つつじの言葉に凍りつく。さくら。セタ。ナナカ
瞬間テントを激しく揺すられる
ゾンベアー
が~~~~~~!!
田打 桜
それをはやく言え~
時希 つつじ
ごめんなさい!
ト書き
戸惑ったのは最初の数秒。あとは銃を構えて対応している4人
田打 桜
こなくそ!
ト書き
音のする方に向かって銃を撃つさくら
星田すずらん
そこだ!わん!
ト書き
続いてセタも撃つ
鹿野菜々花
音が止みましたね
ト書き
静寂が包まれる。外へ出る四人
田打 桜
手ごたえはあったはず。仕留めるぞ!
ト書き
辺りを見渡す。
星田すずらん
みんな気をつけるワン
鹿野菜々花
は~い
時希 つつじ
今は旬じゃないから私はおいしくないわよ~
ト書き
月夜が明るく山を照らしていた
その光景に一瞬心を奪われるナナカ
そのとき。ナナカの背後からヒグマが襲ってきた!
ゾンベアー
が~~~~!!
鹿野菜々花
!!
星田すずらん
ナナカちゃん!
田打 桜
ナナカ!
時希 つつじ
いや~~ナナカちゃん!
ト書き
ナナカは自分の運命を受け入れる覚悟ができていた
それは自分の生き死にも山の神からのものだとマタギの本能がそうさせたのだろうか?
月明かりに照らされて立っているヒグマの動きが止まる
ゾンベアー
田打 桜
なんだ?
ト書き
ヒグマの首がゆっくりと前にすべり落ちる
その後ろに男が立っていた
シャケ武士
心配になって来てみたぜ
おれがいないとやっぱりダメなんだぜ
星田すずらん
シャケ武士さん!
鹿野菜々花
しゃけぶしさ~ん~
時希 つつじ
おいしすぎる登場のしかただわ・・・
田打 桜
いつの間に・・しかも刀でヒグマの首を切るか
シャケ武士
今宵の虎徹はよく切れるんだぜ
ト書き
刀が虎徹かどうかは定かではないが。セタたちの先輩シャケ武士であった。
翌日。神社で仕留めたヒグマの魂を山に返す儀式が行われていた
田打 桜
あれ?メロン熊はどうしたんだ?
鹿野菜々花
メロン熊さんは夕張の応援キャラになったみたいですよ
時希 つつじ
メロンだけにお似合いかも
星田すずらん
それだワン!私たちもみんなを応援するキャラクターになるワン!
鹿野菜々花
それいいかもです
時希 つつじ
地域を元気にするんですねぇ
田打 桜
なるほどね
シャケ武士
オレ様は子孫繁栄するんだぜ
ト書き
ボカン!!
シャケ武士
痛いんだぜ
ト書き
突如。風が吹き荒れる
鹿野菜々花
風が強くなってきましたね
時希 つつじ
嵐になるのかなぁ
田打 桜
昔からクマを仕留めた後は天気が荒れるというからな
星田すずらん
熊嵐ワンねェ
ト書き
その日はいつまでも風が吹き荒れていたという

お し ま い