魔法少女は日本が産み出した最高の文化である――東北ずん子小説魔法少女編:第2話
「SFとは何か」だの「ライトノベルとは何か」だのといった定義論争が盛り上がるということは、そのジャンルが十分以上に発展し、膨大な作品群を抱えることになった証左でもあります。魔法少女もこれに当たりますね。そうしてみると、「世界で一番最初の魔法少女は誰か」という疑問と同時に、「世界で一番最初の『魔法少女とは何か』論争はいつ行われたか」も気になるところですね。
(――「ふるさと女学院」弓道場・「パワースポット」の倉庫内――)
――ポク、ポク、ポク、ポク。
一定の間隔で、木魚の音が響きます。キレイに掃除された倉庫の古めかしい木材に反射するその音を聞きながら、ずん子、めたん、ずんだもんが「精神修練」をしていました。
非常に集中した空間でしたが、真っ先に途切れたのはうさぎが鳴らしていた木魚の音でした。
……はっ!?∑(゚◇゚ノ)ノ うさぎちゃん、どうしたの?
……………………わたし、巫女。これ、木魚。これ、わたしの仕事じゃない。なぜ?
日本語が『ノンネイティヴ―苦手―』な人みたいになってるわよ。
うん。ごめんね(;゚∀゚)。イタコ姉さまときりたんが忙しくて、枝豆の薄皮むきを手伝ってくれる人を探してたの。
でも、だからってこのパワースポットで『精神修練―薄皮むき―』をやらなくてもいいんじゃない? 寒いし、ずん子の家で……。
それじゃダメなんだよ! ほら、これ見て!(≧▽≦)ゞ
ずん子は力説しながら、懐にあった保冷バッグを開き、中から宝石のような輝きを放つ「エメラルドずんだ餅」を取り出します。前回この倉庫で「ずんだアロー」を打ったときにできたものです。
うさぎが溜息をついて、ポク、ポク、ポク、ポクと、再び木魚を鳴らし始めました。
……ふふふ……ヽ(´∀`)ノ 薄皮ちゃーん……大人しく私に剥かれなさーい……(。-∀-)ノ(サッサッ
……………………うつらうつら(ポクポクポクポク
あれ!? 二人ともなんで寝かけてる……の……? ふあぁ……。
一同「「「「zzz……」」」」
(――数刻後――)
……………………わたしたちもさっき起きた。ずんだの人がずんだ作りの最中に寝るなんて、珍しいものを見れた。
『断罪の門―期末試験―』とかもあるし、疲れてるんじゃないの? 貴女に身体壊されると色々つまらなくなるから、今日は無理せずに――って、あら?
ずん子たち一同が目を見開きます。なんと、それまでそこにあったはずの枝豆やら木魚やらが――こぞってなくなっているのです。
……なんで!?。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。 ずんだもんなんで!?。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。
し、知らないのだー!
ずんだの素材である(お小遣い的に)貴重な枝豆を失ったずん子が取り乱しかけた――その時でした。
イタコ姉さま、きりたん……(´・ω・`) ねえ、ここに来る途中で枝豆泥棒にすれ違わなかった? おっかしいなー……。
ずん子、エメラルドずんだ餅は無事なのだー?
そう言うと、ずん子はエメラルドずんだを取り出し、膝のうえに置きます。
――……それは!?
なるほど……。あたしの予言もまだ捨てたもんじゃないってことですわね。「アレ」、確かにすごい力を秘めてますわ。
(……ん?)
き、きりたん? イタコ姉さま?(。・´_`・。) ちょっと目が怖いんだけど……。
「見せてください」と言って、きりたんがずん子へと近寄ろうとします。――しかし。
……………………ちょっと待った。
――うさぎとめたんが、それを阻むように、立ちはだかりました。
げっ!? い、一体何のことかな……?
ずん子、立ち上がりなさい。エメラルドずんだ餅は一度置いていいわよ。
あ、うん(。-∀-)ノ
……………………さて。ちょっと後ろ失礼(ススッ
え?( ゚ω゚;)
ずん子の制服のスカートに向けてめたんがドリルを回転させると、無防備なずん子のスカートがふわり、一瞬だけ浮き上がり――うさぎが、それをしっかりと押さえます。
――えっ!?
そう! 本物の二人なら、今の一瞬でずん子のスカートの中に反応しないなんてありえない!! そもそも、先刻ずん子がずんだ餅を膝のうえに置いたときに――この子の『ふともも―凶器―』ではなく、ずんだ餅に注目したこともありえないわ!!
ぎゃあ!? 何じゃこりゃ!?
今度はうさぎです。最近めっきり衣類を剥がす一撃となっている彼女の「視線」が、イタコの服を剥ぎました。
……………………ほとんど裸になったのに、カメラが落ちてこない。怪しすぎる。
た、確かに……言われてみればこの建物、さっきまで私たちがいた倉庫と違って、やけに新しいような……(;゚∀゚)
……勝手に認めてくれたのだー。
ですわですわ! オラオラ、そのエメラルドずんだ餅をよこせば、危害なんて加えずに解放してやりますわ。
正体を指摘したまではいいのですが、イタコ(?)ときりたん(?)はかえって開き直ってしまいました。倉庫とほとんど同じ構造の狭い建物の中で、二人はじりじりとずん子に近づいてきます。
……………………しまった。この先を考えてなかった。
攻撃してもいいけれど……、『ダミー―偽物―』とはいえ、イタコさんときりたんさんそのままの外見の相手はやりづらいわね……。うさぎ! 貴女の力で壁に穴を開けて――。
めたんとうさぎが逃げ出す算段を立てていると、ずん子が割って入ってきました。自信満々に胸を張り、その手に掲げているのは――例の、エメラルドずんだ餅です。
何ィ!? お前、まさかそれを人質に……!?
こういうときこそずんだの力!ヽ(≧▽≦)ノ この輝き、この色つや! お二人が食べてみたいのは重々承知していますけど……やっぱり、一口目は私がいただきたいと思います!
(話のピントがズレてるのだー!?)
――ちょ、待って!? わたしたちは別にそれを食べたいわけでは……。
ぱくん。もぐもぐもぐ。ごっくん。
ためらいなく、そしてとても幸せそうに。ずん子はエメラルドずんだ餅を手に取り、ぐるりを鑑賞し、香りを楽しんだあと――ひと思いに口に含んで、味わい、飲み込みます。
お、おいしい!∑d(゚∀゚d) さすがずんだ餅! このマイルドな甘みとすっきりしたのどごし――って、味自体はあんまり変わらないなあ……(;゚∀゚)
そうなのだー? それは少しがっかりなのだ……って、おお!?(ピカーッ
わ、わっ!∑(゚ω゚ノ)ノ ずんだもんが光り始めたよ!?(ピカーッ
ずん子も光ってるわよ!? ちょっと、大丈夫!?
味という意味では普通のずんだ餅と変わらなかった「エメラルドずんだ餅」。しかし、その効果は食べたあとに発揮されるものだったのでしょうか。ずん子は全身から湧き出る黄金のような黄緑のような光に驚いていましたが、すぐに決心すると、ずんだもんを呼びます。
ずんだもんがずん子の手の中に収まり、「ずんだアロー」形態へと、形を変えていきます。普段と違うのは、二人の周りを取り囲むようにして光の奔流が渦を巻いていること。その光は、ずん子の身体へと収束していき――、
……………………!? (めっちゃかわいい)
わ! 何これすごい!ヽ(´∀`)ノ
――感想それだけ!?
ちょっと! どこを狙って……きゃっ!?
倉庫の天井目掛けて放たれた「ずんだアロー」は、なんと、空間をねじ曲げ始めました。ずん子自身もなんだかよく分かっていないようですが、結果として完成したのは、ずんだ色の光を放つ「門」のようなものです。
……………………これは……っ!? 吸い込まれる……!
あたしたちには何ともないぞ!? くそっ。お友達限定の門かよォ!!
わ、わわっ!((( ;゚Д゚))) これ、どこに飛ばされるのオォォォォ!?(スーッ
そして――ずん子たちの意識は再び途切れました。
(――再び、「ふるさと女学院」弓道場・「パワースポット」の倉庫内――)
ちょっとずん子! さっきの『時空断―ワープ―』は一体どうやって……って、元に戻ってるわね、衣装。
あ、本当なのだー。ずんだもんも光るの止まったのだー。
何だったんだろう?(;゚∀゚) それに、あのイタコ姉さまときりたんは誰なのかも知りたいけど……あれ? 誰か来た?
ぎゃあああああああ!? また出たのだー!?
……きっ(やっと何をされたか気付く)
――その後、「スカートをめくれるんなら薄皮くらい剥けるよね!?ヽ(`Д´)ノ」というずん子の言葉の元、今度はうさぎも巻き込んでの薄皮むき作業が5時間ほど続きましたが――それはまた、別のお話。
――おわり――
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(第1話はこちら!→ http://togetter.com/li/320198 )
(前回:第79話はこちら!→http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=32 )
(次回:第81話はこちら!→ http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=79 )
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(次回:第81話はこちら!→ http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=79 )































