アニメ

予告状を出す怪盗はだいたい義賊――東北ずん子小説魔法少女編:第4話

「それ現実にはガチ犯罪者しかいないじゃん!」と、作中とのギャップが大きいマンガのヒーローと言えば海賊、怪盗などが挙げられます。怪盗と言えば、ホームズとルパンが戦った時から「探偵」との「Wヒーロー、夢の競演」的な展開もよく見られますね。
 ちなみに我が国では、『コ○ン』や『金○一』を読んで探偵に憧れた少年たちが「実際の探偵はほとんど殺人事件などには関わらない」という現実を知って打ちひしがれるまでが様式美になっているのではないでしょうか。現実は世知辛いです……。

タグ:東北ずん子 SS アイノベ マンガ 雑誌 スキャンダル 科学

なれーたーずん子
(――山中・某所――)
漆黒のめたん(四国めたん)
……ふわあ。眠いわね。今日も今日とて生きるために頑張ったわ。 
本文画像
なれーたーずん子
夜。めたんが「自宅」のテントへと戻ってきました。

携行していた巨大なドリル「ハイド」は中に持ち込むと眠るスペースがなくなるため外に立てかけておき――身軽になって、テントの中へと入ります。
漆黒のめたん(四国めたん)
あら? 何かしらこれ、手紙?
住所もないわたくしの家に、一体どうやって……。
なれーたーずん子
その入口に無造作に置かれていた一通の手紙。それをめたんが手に取った――その時でした。
なれーたーずん子
ガサガサッ!

――と、周囲の草藪が不吉な音を鳴らしたのです。
漆黒のめたん(四国めたん)
な、何!?
モブ1
……こーんーばーんーはー!(ゴゴゴゴゴ
モブ1
……ちょっと失敬。(ゴゴゴゴゴ
漆黒のめたん(四国めたん)
人!? こんなところに!?
まさかこの手紙を送ってきたのは……っ!?
なれーたーずん子
慌てて「ハイド」のところへ向かおうとしためたんですが、時既に遅し。

草むらから飛び出してきた2つの影は、恐るべき手際の良さで、めたんの「自宅」への襲撃を開始したのでした。
漆黒のめたん(四国めたん)
きっ……!
漆黒のめたん(四国めたん)
――きゃああああぁぁぁっ!! 
本文画像

なれーたーずん子
めたんの悲鳴が、夜の山中にこだましました。
なれーたーずん子
(――「ふるさと女学院」・教室――)
東北ずん子
えっ!? 襲われた!?∑(゚д゚;) 
本文画像
漆黒のめたん(四国めたん)
そうなのよ! こんな手紙が来たかと思ったら! 間髪いれずに!

……まあ、わたくしには何事もなく、「ハイド」を持って行かれただけなのだけれど。
なれーたーずん子
翌日。見るからに不機嫌そうなめたんが、ずん子に件の「手紙」を突きつけていました。
東北ずん子
「予告状。

四国めたん様、貴殿の大事なもの、しばしお借りいたします。

怪盗スカラビ」……。
東北ずん子
……あ、これ今朝うちにも来たやつだ!∑(゚◇゚ノ)ノ 
本文画像
漆黒のめたん(四国めたん)
は!? わたくしとずん子を「ご指名―ピンポイント―」で狙うなんて……。

まさか、この間会ったあの偽物のイタコさんときりたんさんの仕業かしら? 
本文画像

東北ずん子
そ、そうかも( ゚ω゚;)

ってことは、あの時一緒にいたうさぎちゃんにも手紙が……って、あれ?
漆黒のめたん(四国めたん)
ああ、うさぎとそらならあの「亜空間―パワースポット―」の調査をするとか言って、どこかに行ったわよ。
東北ずん子
そっか……。じゃあ、「注意して」ってメールだけしておこうかな(`・ω・´)
めたんちゃんも、今夜は一応うちに泊まれば?
漆黒のめたん(四国めたん)
そうね。悪いけれど、おじゃまするわ。
なれーたーずん子
めたんが溜息をつきます。
大きなドリルを携帯していない彼女は、どこか弱々しく見えるのでした。
なれーたーずん子
(――ずん子の自室・深夜――)
東北ずん子
よし、セット完了!ヽ(`Д´)ノ 
本文画像

ずんだもん
うう……。眠いのだー……。 
本文画像

なれーたーずん子
美しい月光が差し込むずん子の部屋。
その窓際から、廊下へ繋がる扉を、「ずんだアロー」形態になったずんだもんが狙っています。
漆黒のめたん(四国めたん)
ふふ。「不可視の罠―ブービー・トラップ―」ね。

誰かが扉を開けて入ってきたら、矢の先にくくりつけた網が侵入者をバーン! ってわけよ。 
本文画像

東北ずん子
イタコ姉さまときりたんには「今日だけは来ないでね!」って注意したし、扉を開けるとしたら犯人以外いないよね!ヽ(≧▽≦)ノ
漆黒のめたん(四国めたん)
まあ、「ずんちゃんとめたちゃん二人で何するんですの!?」とか言われたけれどね……。
ずんだもんもいるのだから、万に一つも間違いなんて起きないのに。
東北ずん子
じゃ、私たちは寝たふりして待機しよう! あー、楽しみだなー!ヽ(´∀`)ノ
漆黒のめたん(四国めたん)
あのねえ、「サンタさん―お父さん―」の正体を確かめようとする子どもじゃないんだから。

それとずん子、もうちょっと奥に詰めなさいよ。
東北ずん子
あれ? 私のベッドで一緒に寝るの?∑(・ω・ノ)ノ
漆黒のめたん(四国めたん)
床には「セキュリティ―トラップの糸―」が張ってあるんだから、布団敷けないでしょう? 
仕方なくよ、仕方なく。
ずんだもん
zzz……。のだー……。
東北ずん子
あ、確かに。じゃあ、どうぞー!(。-∀-)ノ(ゴロゴロ 
本文画像

漆黒のめたん(四国めたん)
……。
東北ずん子
めたんちゃん? 掛け布団持ち上げてると冷気が入ってくるんだけど……(´ω`;)
漆黒のめたん(四国めたん)
……無理。やっぱ床で寝るわ。 
本文画像
東北ずん子
ええ!?∑(゚д゚;) 布団どうするの!?
漆黒のめたん(四国めたん)
そのまま寝るわよ! こちとら野宿のスペシャリストよ!
東北ずん子
いやいやいや! お客さんにそんなことさせられないから!( ゚ω゚;)
だったら私が……って、何あれ!?
なれーたーずん子
めたんが恒例の面倒くささを発揮しかけた瞬間でした。

ずん子の下手に差し込んでいた月光が一瞬で遮られ――外に、人影が浮かび上がったのです。
漆黒のめたん(四国めたん)
なっ……!? 
本文画像

東北ずん子
ま、窓から!? ここ二階だよ!?∑(゚д゚;)
なれーたーずん子
予想外の方向からの侵入者に、ずん子が飛び起きます。もちろん、深く考えずに。

彼女はそのまま窓へと突進しようとしますが――当然、その道中には、「例の糸」が仕掛けてあるわけで。
漆黒のめたん(四国めたん)
ちょっ、バカ!
東北ずん子
……え?(´・ω・`)
なれーたーずん子
ギリギリまで張った糸を、ずん子の足が踏んづけ――プチンと、断ち切ってしまいました。
ずんだもん
zzz……侵入者ー! 食らえなのだー……zzz!(バシュ 
本文画像
東北ずん子
ぎゃああ!。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。 網が私に! 
本文画像

漆黒のめたん(四国めたん)
ちょっと! わたくしまで巻き添えに……こら! 引っ付いてこない!
東北ずん子
もがー!。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。
……あっ、めたんちゃんパジャマだと服がゴワゴワしてなくて柔らかい!
漆黒のめたん(四国めたん)
なんの話してるの!?///
ずんだもん
……のだー……zzz。 
本文画像

なれーたーずん子
ずん子たちが騒いでる間に、窓際の人影は易々と部屋に侵入し――予告状に書いてあったとおり、「大事なもの」――「ずんだアロー」に変身したずんだもん――を脇に抱えました。
東北ずん子
しまったー! 「ずんだアロー」取られちゃった!。・ ゚・。* 。 +゚。・。* ゚ + 。・゚・(ノД`) 
本文画像

なれーたーずん子
――さらに。
「犯人」の顔を確認しようとしたずん子たちの視界を、強烈なフラッシュが遮ったのです。
東北ずん子
きゃっ! 眩しい!∑(-∀-ノ)ノ
漆黒のめたん(四国めたん)
こら! わたくしの胸に顔埋めるんじゃないわよ!
いまそれどころじゃ……って、いない……。
なれーたーずん子
元々が逆光の室内です。フラッシュの中、相手の顔を確認しようとしても、もはや手遅れでした。

――後に残ったのは、ぽっかりと消滅した窓ガラスから吹き込む一筋の風だけで――「怪盗」の姿は、影も形もなくなっていたのです。
東北ずん子
……に、逃がした……!。゚ヽ(゚`Д´゚)ノ゚。 
本文画像

なれーたーずん子
(――翌日、「ふるさと女学院」・お昼休み――)
九州そら
『お弁当、お弁当~♪』 
本文画像

中国うさぎ
……………………研究も一段落した。今日はめでたい日だから、たらことかカキフライとか作ってきた。 
本文画像

なれーたーずん子
そらとうさぎが、心なしか普段より楽しそうに弁当の包みを広げています。どうやら、いいことがあったために、いつもより豪勢にしてきたようです。
なれーたーずん子
それに対し、ずん子たちには元気がありません。

昨日の出来事を考えれば無理もないことですが、それ以上に――。
漆黒のめたん(四国めたん)
ね、眠い……。 
本文画像

東北ずん子
結局、あのあと網からなかなか抜けられなかったね……(PД`q*) 
本文画像

九州そら
『お二人とも、しんどそうですね~(汗) 昨晩はなにやら大変な事態だったようで~♪』
中国うさぎ
……………………大変と言えば、こっちも大変なことがあった。
東北ずん子
……えっ!?∑(゚д゚;)

ま、まさか……。
漆黒のめたん(四国めたん)
やはり……、うさぎも「狙われた」のね!?
中国うさぎ
……………………狙われた? そうじゃなくて、あのパワースポットに関する情報のこと。 
本文画像

東北ずん子
あ、そっちかー(;-ω-)ゞ 良かった良かった。
九州そら
『なんとぉ、ご主ずんさまたちが飛ばされたのは過去だったんですよ~!

 それもぉ、だいたい400年前まで飛ばされていたんです!』 
本文画像

東北ずん子
ええっ!?(*`ロ´ノ)ノ 400年前って……江戸幕府が始まったあたりじゃない!?
なれーたーずん子
衝撃的な発見です。
ずん子のいいリアクションも相まって、そらは引き続き、得意げに語り出しました。
九州そら
『そうなんですよ~♪
 うさぎさまの発案でぇ、ご主ずんさまやめたんさま、それにうさぎさまの持ち物に付着した炭素から逆算したんです~♪
 年代測定法としてはかなり信頼の置ける方法なんですよ~♪』
漆黒のめたん(四国めたん)
じゃあ、わたくしたちは「時間跳躍―タイムスリップ―」したってこと!? やだ格好いい…………って、ん?
東北ずん子
弓道場にそんな恐ろしい場所があったなんて……。

……ん?
あれ? 
本文画像

漆黒のめたん(四国めたん)
そら、ちょっと待ちなさい。

いま、「わたくしたちの持ち物」って言わなかった? 
本文画像

九州そら
『あ、ドリルとずんだアローですか~? ちゃんとここにありますよ~!』(ドサドサッ 
本文画像

東北ずん子
なっ……!?∑(゚ω゚ノ)ノ
なれーたーずん子
どこからともなく、「ハイド」と「ずんだアロー」が落ちてきました。

どうやら、そらの作り出した無重力空間を使って、空中に保管してあったようです。
中国うさぎ
……………………夜間に借りに行ったことについては申し訳ない。
わたし、お風呂に入っている間にアイデアが浮かんでくるタイプで。
東北ずん子
そ、それはすごい分かるけど!
言ってくれれば普通に貸したよ!?( ゚ω゚;)
中国うさぎ
……………………で、このアイデアをそらの人に伝えたら

『じゃあ面白い方法でやりましょ~♪ そら(sky)とうさぎ(rabbit)で怪盗スカラビはどうですか~?』

と言われ……。
九州そら
『怪盗って憧れませんか~?
 まーくつーの無重力化能力とぉ、うさぎさまの砂状化能力を使えばぁ、どんな家にも侵入可能なんですよ~♪』
中国うさぎ
……………………能力の濫用は望ましくないが、科学の発展に犠牲はつきもの。

今回は仕方ない。ずんだの人の家に侵入するときガラスも溶かしちゃったから、なんとかする。 
本文画像

なれーたーずん子
そう言ううさぎの口元は少し緩んでいるように見えます。
彼女も彼女で、状況を楽しんでいたということでしょうか。
漆黒のめたん(四国めたん)
(うさぎもずいぶん「こっち側―ダークサイド―」に染まってきたわね……。
 ま、いいことかしら) 
本文画像

東北ずん子
でも、それなら私かめたんちゃんのどっちかの持ち物で良かったんじゃないの?ヽ(*`ェ´*)ノ
九州そら
『測定の精度と信頼性を上げるためにはぁ、ちゃんと追試をしないといけませんから~♪』
中国うさぎ
……………………ちなみにこれが詳細のレポート。読んでも分からないかもしれない。わたしは分からなかった。
東北ずん子
えーっと、このデータが「ずんだアロー」ので、こっちが「ハイド」の……。
あっ、方法の引用元が明記してある(;゚∀゚)
漆黒のめたん(四国めたん)
なにかしら、この科学的に誠実な態度……。

写真データも豊富だし……って、これは……。
東北ずん子
うわ!? 私とめたんちゃんが網に閉じ込められてる写真だ!?

「謝辞――本実験に快く協力していただいたお盛んな二人に厚く御礼申し上げます」

…………。
中国うさぎ
……………………チッ。
漆黒のめたん(四国めたん)
『Nature』じゃなくて『FRYDAY』だこれ! 事故だから!
九州そら
『というわけでぇ、お騒がせいたしました~♪ お二人の大事な持ち物はぁ、ここにお返しいたしますね~♪』
中国うさぎ
……………………で、このお弁当は実験の成功を祝ったもの。
ごはんに合うおかずばかりを詰めてきた。
九州そら
『奇遇ですね~♪ まーくつーもお祝いのお弁当ですよ~♪』 
本文画像
なれーたーずん子
一仕事終えたそらとうさぎは口も滑らかです。

それに対し、いくら画期的な発見とはいえ――おかげで寝不足のずん子とめたんは、大変機嫌がよろしくありませんでした。
東北ずん子
……うふふふふ(`・д・´)
九州そら
『……ご主ずんさま? お祝いですからぁ、おかずが欲しければ言っていただければ……』
漆黒のめたん(四国めたん)
……ねえずん子。せっかく「ずんだアロー」も返ってきたことだし、わたくし、いいことを思い付いたのだけれど。
東北ずん子
うんうん∑d(゚∀゚d)

私、いまとっても眠いから……二人の白米がお餅に見えちゃうなー。 
本文画像

漆黒のめたん(四国めたん)
そうよね!!

じゃあ――「反撃開始―ミッション・スタート―」よ!! 
本文画像

中国うさぎ
……………………!? な、何を……!?
なれーたーずん子
――そらとうさぎの前にめたんが移動し、二人を押さえつけます。

その隙に――ずん子は、「ずんだアロー」を引き絞っていました。
漆黒のめたん(四国めたん)
やりなさい! 昨夜のわたくしたちの「無念―睡眠時間―」を、その矢に乗せて!
九州そら
『ま、まさか~!?(汗) まーくつーたちのお米をずんだ餅に……!?』
東北ずん子
ふふふ……。おかずと合わなくしてあげる……!

いや私はずんだ餅があればどんなおかずでも食べられるけどね! えっへん!ヽ(≧▽≦)ノ
中国うさぎ
……………………そ、そんなことをされたら、せっかくのたらこが……。カキフライが……。 
本文画像

九州そら
『ご、ご主ずんさまストップです~! スタァーップー!(泣)』 
本文画像

東北ずん子
細胞っぽく叫んでも遅いよ!

「ずんだアロー」、発射ーっ!!ヽ(`Д´)ノ 
本文画像

中国うさぎ
……………………あああああ!! 
本文画像

なれーたーずん子
――その後、『全部食べると太りますよ……』という一言の下、結局ずんだ餅となった白米をずん子が食べ、ずん子のお弁当に入っていた白米をそらとうさぎが食べるという実に平和的な解決策が採用されましたが、

――それはまた、別のお話。
なれーたーずん子
――おわり――
・来週の更新はお休みいたします。よろしくお願いいたします。
・東北ずん子小説新編はSS執筆支援サイト『アイノベ』(http://inove.jp/)を中心に更新しております
なれーたーずん子
「東北ずん子」は東北とずんだを応援する版権フリーのキャラクターです!
詳しくは(http://zunko.jp/)までどうぞ

この記事へのコメントもお待ちしています!
なれーたーずん子
(第1話はこちら!→ http://togetter.com/li/320198
(前回:第81話はこちら!→ http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=79
(次回:第83話はこちら!→ http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=411
(魔法少女編記事一覧はこちら! http://inove.jp/sectionview.php?sectionid=59